魔除けの色とされていた朱色で描かれた子どもの絵が多く残っている。
「子は宝」と言われ、子どもがいかに大切にされてきたかが分かる作品など、およそ170点を展示した浮世絵展。

通常の浮世絵展では、同じ門派の作品のみが展示されるようだが、
この度の「遊べる浮世絵展」のように当時から役者絵や美人画でも有名だった「喜多川歌麿」や「歌川広重」「鈴木春信」等が手掛けた物語絵や子どもが遊びに用いる「おもちゃ絵」などが一同に展示されるのは珍しく、江戸時代に元気に走り回る子どもたちの様子が見て取れて楽しい。

当時の浮世絵の用途は幅広く、現代のファッションブックのようにも活用されていたため、そこに描かれた女性の髪型や衣装などから、当時の流行りが分かり興味深い。
現代の社会からは到底想像できない江戸文化の豊かさを伝える貴重な情報源だ。

歌川重信 昔はなし一覧図絵

歌川広重 風流おさな遊ひ(女の子)

2月12日(月)までの開催なので、この機会に是非訪れて欲しい。

浮世絵展を鑑賞した後は、縮景園で年に一度行われる上田宗箇流和風会による「大福茶会」に参加してきた。
当日は、朝から粉雪が舞う寒い日だったが、多くの人で賑わった。
10時からお昼過ぎまで続いたお茶席は、どれも完売。普段はあまり見る機会のない男性のお点前も貴重だった。

遊べる浮世絵展/広島県立美術館

住所〒730-0014 広島県広島市中区上幟町2-22
営業時間 2月12日(月)まで 09:00~17:00 (金曜日は19時まで開館)
電話 082-221-6246
料金 一般1200円 / 高・大学生800円 / 小・中学生500円

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