1月25日(土)に日本全国から30名のバリスタが集結して、『Progress』バリスタの田中裕士が設立した団体『Cue Coffee Create』による白熱のラテアートバトル「Latte Art Challenge Match」を開催。審査委員という重大な役割を担ったのは2014年UCCマスターズ全国大会ラテアート部門優勝、2014年Coffee Festラテアート世界大会準優勝の安藤貴裕(CONNECT COFFEE)。[英語] 広島で開催のラテアート大会は今回で2回目。去年の記念すべき初ラテアート大会は『Progress』にて開催した。50人以上(確認)の観客がこぢんまりとした店内に駆け込み、ぎゅうぎゅうの状態で大会に挑み、ネット配信も行って大賑わいだった。その成功もあり、今年はバージョンアップして、Hiroshima Coffee Festival の会場でお馴染みの東千田町のコワーキングスペース「いいオフィス広島」を会場にし、大会のほかにコーヒー体験ブース(エアロプレス体験、ドリップ体験、ラテアート体験)や焼き菓子の販売など、一日楽しめるマルチなコーヒーイベントに。今年も初めてメインステージにカメラを設置。競技中にバリスタの手元を真上から見えるように撮影し、その映像を後ろのスクリーンに映し出す、本格大会スタイル。さらに参戦バリスタにテーマソングを選んでもらって、競技中に曲を流して会場を沸かせた。 プロアマ問わずの今大会では大阪や愛知、熊本、福岡など、県外からのバリスタ29名が来広。広島からは地元を代表するコーヒーのお店『AKAM COFFEE WORKS』『Obscura Coffee Roasters』『Mio Bar』『Cafe Luster』『Prank』『Progress』のバリスタを含む9名が参戦。大会はサドンデス形式。4つのブロックに振り分けた選手は抽選で順番を決め、ファイナル4の決勝戦まで対戦する。 ラテは全て以下の審査項目によってジャッジ。 ① 左右対称・バランス:デザインのビジュアルを見て、左右対称かどうか、バランスがとれているかどうか など ② コントラスト・色の表現力:白と茶色のコントラストがはっきりしているかどうか、線がくっきりと出ているかどうか など ③ 独創性・難易度:デザインの独創性と難易度・達成度(バリスタがイメージしたデザインが表現できているかどうか) ④ 商品価値:お客さま目線で見て、飲みたいかどうか、清潔感があるかどうか など 個人スコアではなく、項目をクリアしたか否かの1か0システムで審査を行い、より項目をクリアしたバリスタの勝利となる。 緊張感に包まれた第1回戦では使い慣れないマシーン(今回はイタリア製のLa Marzocco)と豆(強いコントラストが出るように深煎りを使用)に苦戦し、更に観客や同業者、応援に駆け付けた友人、そして元チャンピオン安藤審査委員の目の前で作るというプレッシャーも感じたはず。対戦相手との戦いではあるけど、不慣れの環境や審査委員の鋭い視線を浴びながら平常心を保つことができるかのメンタルの戦いでもある。 普段はカウンター裏や目につかないところで静かに作る細やかなラテアートを間近で見れることがラテアート大会の最大の魅力である。滑らかなミルクをエスプレッソに注ぎ、徐々に浮かんでくる真っ白なミルクを優しく、そして正確に流しつつ重ねつつ出来上がる今にでも羽ばたきそうなスワン、繊細なチューリップ、スローハートにバラ、満開のお花など、トラッドなデザインからモダンなデザインが勢ぞろい。 勝ち進んだバリスタがマシーンやエスプレッソ抽出の微調整やフリーポアに修正を加え、更にハイレベルなデザインに挑む。安藤審査委員の審査も第1ラウンドより時間がかかり、技術の採点より、商品価値が決め手となったケースが少なくもなかった。お店に所属しないフリーバリスタたちが堂々とプロに勝ち続き、決勝戦で栄光の座を狙うトップ4のうち3名がフリーだった。 そして決勝戦で見事に勝利したのは福岡の若きフリーバリスタ、近藤瑠優。去年の大会チャンピオンも福岡のバリスタだったということで、今のところ福岡県が2年連続勝利を収めている。広島で開催される大会というのもあり、来年こそ福岡の連勝を阻止して、広島バリスタが初優勝に輝くこと、期待しています!バリスタの皆さま、お疲れ様でした!…
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